[コメント] ジョアシャン・ガッティ(2009/仏)
ストローブが高揚した声でデモ抗議者を失明させた武装警官を批判する2分間。これほど率直な表現は画期的ではないだろうか。こういう掌編はどんどん撮られていい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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デモ抗議中に警官にゴム弾で撃たれて失明した映画作家ジョアシャン・ガッティの写真が写される。ルソーの引用、「社会全体の危機感だけが哲学者を立ち上がらせる」。対照されるのは自然人。下層にしわ寄せが行く。事の経過は語られず、このように婉曲だが、最後は率直に武装警官が批判される。
こういう掌編はゴダールが『フレディ・ビュアシュへの手紙』などで美学的に披露していたが、本作は正反対の手法。とりあえず訴えるのが必要なんだ、映像に工夫凝らしている時間なんかないんだ、写真で十分、との主張が伝わってくる。画期的だと思う。
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