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[コメント] はだしの花嫁(1962/日)

瀬戸内海往来の関西汽船の観光映画。海と空の青がとても美しい。青の番匠と呼ばれたらしい。海見下ろして唄う倍賞をもっと観たかった。別府の山猿のボス争いは寅さんでも観たような。環三千世がキュートな役で嬉しい。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







流行作家南原宏冶と編集者鰐淵晴子の取材旅行。鰐淵が観た光景出会った人物から次作の物語を、鰐淵を狙う目的しか持たない南原に提案し続ける。そして会う人物は浮気旅行している自分の父親佐野周二と浮気相手の月丘夢路(佐野となかなか同席できないギャグ連発)、父の旧友三井弘次と娘の倍賞千恵子。そして鰐淵と倍賞は寺島達夫との三角関係に陥る、という喜劇。

この、鰐淵の提案する物語が自己言及的に自分たちの関係をパロディにしてしまう処に笑いが発生するのが狙いだったと思うのだが、ここの処が上手くいかなかった。上手くいったら面白い映画になっただろうに残念。笑い処は佐野と三井と南原のオトボケ。それでも面白いけど。

寺島は電源開発(実名)の技師役で、今治市は波止浜の送電線敷設工事が記録されている。巨大な塔が建ち、メッセンジャーワイヤーにブイを付けて船で対岸まで引っ張り、これに沿って送電線が敷設される。劇中に記録映像が編集で挿入されたのだろう。エンジニアは渡り鳥、現場が終われば次の現場、結婚してくれる人なんかいないと寺島は愚痴っている。企業PRにしては地味なコメントだった。次は鹿児島の川内川のダム建設と去って行く(鶴田ダムは65年完成、電気事業者は電源開発)。

(評価:★3)

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