米兵に強姦される青山美代子と伊佐山ひろ子、青山は真っ赤な鳥居で若松風に縊死。傷害事件で服役中の兄ジョージ・ハリソンは黒人との二世で腹違い。別にジョージに似ている訳ではない。刑務所に落書した鳥居に血で着色する。オマンコしたいとも書いてある。刑務所の壁に落書ができたのだろうか。出所して福生駅に降り立ち、英語だらけの歓楽街が記録されている。

妹の死の原因を探るが警察はベースで全部処理、安保条約６条による刑事特別法と説明されて独自捜査。妹の勤めたクラブでアメさんに無視されて葬式出せなかったと教えられ、勤務。クラブはどこでも女たちはヌード。ハリソンは見つけ出した伊佐山とライブショー。ハリソンは事件を尋ねるが伊佐山はイカレている。

麻薬で儲け相川圭子を米兵に売り飛ばす福生の実力者高橋明は青山のオトコだったと判明、喧嘩の末事情を聞かされる。これがもうやたら陰惨な回想。白人三人に酒はおろか小便までかけられ、強制された黒人に小便舐められて縊死。茫然と眺める伊佐山のワンショットが素晴らしく、気が狂っても仕方ないと思わせられる。ヘンな注射打たれたとの噂もある、米兵は戦争行くより強姦罪で捕まるのを選んだと高橋明。現場にいたのに助けない奴なのだろう。

教えられてハリソンが犯人の宿舎に忍び込むと相手は結局戦地に行って戦死していて、ひとり寝ていた日本人情婦を強姦リンチという負の連鎖。影の実力者長高橋明はハリソンを米軍病院に案内し、連中の遺体まで見せて回る。もうひとりは両足がなく、黒人兵も鳥居で吊ったと知る。クラブに白人客が来てハリソンと伊佐山がライブショー、酒かけられた伊佐山は強姦を思い出して絶叫し、卑屈に振る舞っていたハリソンは素っ裸で拳銃持って射撃戦で全員が死に、呆けた伊佐山は鳥居くぐって放浪を始めるのだった。

　♪しょせん俺たちゃカタツムリ　殻を背負って生きている　というかがり立てるフォークロックが印象的だが誰の歌だろう。どうせ無断使用。この曲バックにハリソンを伊佐山が追っていく終盤、福生基地のフェンスの向かいにキャベツ畑が広がるのが印象的。♪もしも沈黙が金ならば　俺は金などほしくない。