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[コメント] バターンを奪回せよ(1944/米)

日帝陸軍がバターン死の行進付きでボロカスに描かれる。マッカーサーのアイシャルリターン達成が44年10月だからリアルタイムで撮っていることになる。ここまで正義を謳ったなら、米のフィリピン保護の本気度は問われる処だろう。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冒頭、フィリピン共和国政府の協力への謝辞があり「本作は事実と実在の人物に基づく」と字幕。45年1月の米軍のフィリピンはカバナチュアン日本軍捕虜収容所襲撃、米捕虜解放成功。フィリピン兵も援護射撃。字幕で「この救出劇と大勝利の裏にはフィリピン国民による抵抗の物語がある」

42年に遡りバターン半島で戦闘。米比混合軍対日帝。原っぱで撃ち合い。比大尉アンソニー・クインのフ彼女デルガドフェリー・フランケリはアナウンサーでラジオ放送、米が始めた戦争でフィリピン軍は血を流している、日本軍は20万人、無駄な戦いはやめろ、日帝は我々の味方。米軍には引上げ命令。ジョン・ウェインは寝返った彼女に影響されていると海岸でボーとしているクインを叱りつけている。この辺り、作劇の配列が悪くて呑みこみにくい。

日本人宿舎に摂取される小学校で最後の授業。アメリカは自由を教えてくれた。デル・ピラール将軍の教え通りに頑張ろうとみんな叫んだところで日本兵が教室に入場してくる。広場でアジアの同士諸君と朝礼。星条旗降ろさない校長ウラディーミル・ソコロフを日帝本間レオナルド・ストロングは掲揚台の紐で縛り首にして吊るしあげる。

コレヒドール島要塞に出頭したウェインは市民兵中心のフィリピン兵とのゲリラ編成を依頼され、ポール・フィックスの軍曹とバリンダワク。比軍は野原で焚火囲んで30人ほど、みんな唾広の帽子被って武器は剣しか持たず。道中バターン陥落を知り、街道でバターン死の行進を目撃。比米捕虜はマラリアにやられて半死反省でふらふら歩き、脱落する者は容赦なく射殺されている。クインもこのなかにおり、ゲリラ部隊に救出される。アナウンサーのフランケリは米スパイで告解室でクインと密会して多少のロマンス。

小学校から逃げた女教師ビューラ・ボンディや生徒ダッキー・ルーイも参入したゲリラは太鼓で通信などしながら日帝の行進や倉庫を急襲して武器奪取。ストロングは懐柔策思いつき短刀に受けた陽を相手に当てながら比独立式典を指示。野原で子供らに日の丸振らせて皇太子の挨拶。比国民は天皇陛下のお蔭で大東亜共栄圏の一員と宮城遥拝。そこへゲリラが銃撃戦しかけてフランケリが親米実況。見つかった生徒はグーで殴られアジトを案内中、クルマのハンドル握って崖に転落したりする。

その後ゲリラは国土の半分を踏破。住民が浜辺で待つレイテに潜水艦が到着して米軍と合流、鬚剃ったウェインの指示でフィリピン仕様のストロー状の筒で水路に潜伏して急襲し、日帝の藁葺のアジトを手榴弾でボコボコに壊し、ついでに戦車もぶっ飛ばす。この戦闘シーンはよく撮れている。学校を取り戻した女教師は日の丸外して雑巾がわりに黒板を拭くのだった。冒頭に戻り終了。

こういう作品は日本で観られること自体稀少なのだろう。ハリウッド特別枠という気がする。日Wikiでボロカスに書かれているのが面白いというか何というか。煽情的な描写は激しいが、このくらいの評価はなされた処だろうと思われる。

(評価:★3)

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