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[コメント] ミレニアム2 火と戯れる女(2009/スウェーデン=独=デンマーク)

まあこの映画にどれほど勇気づけられたか・・・
マカロン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







デヴィッド・フィンチャーの「ドラゴンタトゥーの女」(2011)が余りにも面白くて、そちらから入って本家スウェーデンのミレニアムシリーズ(2009)を見た。

本作「ミレニアム2火と戯れる女」は初見では見分けのつかない登場人物と聞き覚えのない名前(ビュルマン、ビョルク等々)がありストーリーを把握しないまま「?」な感じてはあった。 しかし何度か見るうちに、やっとすじが理解できた(*^_^*) 本作と次の3で、このシリーズの本筋であるリスベットと父親の物語は完結する。

映画中盤で、後見人ビュルマンの別荘でバイククラブの人間に出くわすが、そのバトルがとても面白い。やっつけて颯爽と彼らのバイクに乗って走る去るリスベット、少し微笑んで?めっちゃ可愛いんですけど。

映画ラスト近く、父親ザラと対面する様子もとても興味深い。お互いを殺したい父娘が話をする。 「ああ、お前の母親は淫売だった」笑いながら・・ 「ビュルマン(レイプ魔後見人)はDVDを欲しがってた。本当にレイプされたか?」「信じられん。よほど悪趣味な男だな」笑いながら・・ この父親役のゲオルギー・ステイコフも素晴らしい。

銃で撃たれ埋められたリスベットだが、瀕死の状態ながら脱出し血だらけになりながら、納屋におびき寄せた父親を斧で切りつける様子が凄まじい。 助けに来たミカエルを見つめるリスベットの壮絶な顔の造型!最後まで強い目つき。弱音を吐かない、男に媚びない。

当時仕事の人間関係が苦しくて空回りして負の感情に落ち込んでいた自分は、何度もこの映画を見た。スウェーデン語の響きと暗い北欧の雰囲気と、派手な演出ではない作りに身をどっぷりと置いた。 父親殺しに感情移入する気はないが、あの環境で潰れることなく自分で道を切り開こうとするリスベットにいたく感動したのを覚えている。

映画的には粗もあるだろうし、1のフィンチャー版のようにウェルメイドされるのも期待するが、なんか難しそう。 1だけならダニエル・クレイグも捨てがたいが3部作ならミカエル・ニュクビストが適役かも。ミカエルの恋人の編集長エリカレナ・エンドレも適役かと。

そうそう、リスベットのお蔭で私はヘビースモーカーもどきになってしまいました(>_<)

(評価:★4)

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