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[コメント] 縞模様のパジャマの少年(2008/英=米)

たまたま生まれついた境遇を受け入れざるを得ない、というより、ただただ「どうしてなんだ」に終始する人生。
jollyjoker

子供たちの「目」。大人の「視線」。史実に基づいた設定と、スタッフ、キャストの熱演によって、嫌な現実をつきつけられた。

ホロコースト作品はモノクロや暗めのトーンが多いけれど、本作では、ドイツ人の活気、恵まれた生活環境、青々とした森などが、クライマックスへ向けての対比となり、一層の悲惨さを強調する。

夫としての立場、仕事人としての立場、妻として、母として、軍人として、男として、父として、姉として、元医師として、友達として。それぞれの立場は分かる。

では一人の人間としては?

どうなんだ、どうしてなんだ、自分はどうなんだ。頭ではわかるけれど、きっぱり断言できない自分がいる。重い一作だった。

(評価:★5)

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