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[コメント] スペル(2009/米)

ブルース・キャンベルのいない『死霊のはらわた』なんて、クリープのないコーヒーみたいなもんだ(←例え古すぎ)
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ある評論家は、「サム・ライミは正確な意味でのホラー映画を撮ったことはない。彼はアクション映画監督だ」と言っている。 なるほど、背筋が凍るような心理的恐怖という狭義の意味でのホラーは、自身では一度も撮ったことはないかもしれない。まあ、アクション・ホラーというジャンルかもしれないけどね。

時に「恐怖と笑いは紙一重」と言われることがある。突き抜けた恐怖は笑ってしまうと。 だが、サム・ライミは違う。初めから笑いを狙っている。だってバトルの最中の婆さんが入れ歯をはめ直すんだぜ。サイコーだな。まあ、アクション・ホラー・コメディーというジャンルかもしれないけどね。

東京では、公開2週間でほぼすべての公開映画館がレイトショー扱いに落とすか公開をやめる不人気で、「なぜこの面白さが世間に伝わらない!」と憤る気もなく、「いやまあ、そんなもんだよね」というのが正直な感想。楽しかったことは楽しかったんですけどね。

この映画に何が欠けているのだろう?と考えると、それはブルース・キャンベルなのではないかと。いや、彼自身というよりもブルース・キャンベル精神と言うべきか。 一生懸命に馬鹿をやる。ふざけているんだか真面目なんだか分からない。そういうブルース・キャンベル精神が「アクション・ホラー・コメディー」というジャンルには必要なのではなかろうかと思うのです。

普通の人が読んだら「何を言ってるんだ?」というようなことを書きますけどね、真面目すぎなんですよ、この映画。

(09.11.23 吉祥寺バウスシアターにて鑑賞)

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)はしぼそがらす[*] わっこ[*]

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