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[コメント] 危険な関係(2012/中国=韓国=シンガポール)

韓国で最も繊細な映画を撮れる(はずの)監督が中国に招聘され、上海を舞台に中国女優と香港女優を使って描くフランス文学愛憎劇。いろんなことが入り組んだ結果、ベタな韓流ドラマみたいになってるw
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







玉山鉄二とオダギリジョーを足して二で割ったようなチャン・ドンゴーン!と、道端三姉妹のどれかみたいな顔したセシリア・チャンが、チャン・ツィイーと川口春奈の出来損ないみたいな顔した女子高生を弄ぶ映画。「悪い奴じゃ、こいつら悪い奴じゃ」とウヒウヒ楽しむ映画・・・なのか?

正直言うと、カメラグルングルン回して、カットもパキパキ割って、鏡とか使いまくって、とてもホ・ジノとは思えない作品。しかしホ・ジノらしさも健在で、微妙な心理の揺れを表情や仕草で切り取る。 結果、「ベタな韓流ドラマみたい」と言ったものの、巧いし上品なので、言うほどウヒウヒできない(<何を楽しみに観に行ってるんだ?)

この話って、過去にもロジェ・ヴァディムとかミロス・フォアマンとか藤田敏八とかも映画化しているそうなんだけど、何が魅力なんだろう?どれも観てないけど。あ、ロジェ・ヴァディムの『危険な関係』の音楽はアート・ブレイキーがやってるんだけど、このサントラは傑作よ。

で、勝手に推測するに、この多国籍映画、中国人の山師のプロデューサーが「中国資本でハリウッド的な世界市場の商売を!」という企画なんじゃないかと思うんですよ。 だから国境を超えたアジア圏(ただし日本抜き)のスタッフ・キャストで、フランス文学で、みたいなね。

面白い試みだと思うし、映画もまあ面白かったんだけど、根本的にフランスだから成り立つ話だと思うんだよなあ。

(14.01.13 新宿武蔵野館にて鑑賞)

(評価:★3)

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