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[コメント] 巴里のアメリカ人(1951/米)

お前、画家よりダンサーに向いてるよ。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







今回「テアトル・クラシックス」で(デジタルリマスター版なのかな?)上映していたので映画館へ。劇場で鑑賞できたことに感謝。ウチのヨメが「観てない観てない」言うもんだから私もその気になっていたんですが、私は観てました。シネスケで酷評してたよ。たぶん10代にテレビで観たんだな。すっかり忘れてました。今回30数年ぶりに新鮮な気持ちで鑑賞したら、めちゃくちゃ面白かった。評価爆上がり。話自体はショーモナイんですけどね。

ビリー・ワイルダーが『昼下がりの情事』でパロディーにしたんじゃないかと思うような冒頭の導入ナレーションからワクワクする。寝起きジーン・ケリーのダンスのような室内セッティングのアイディアに感心する。川辺で二人が踊るシーンは、ウディ・アレンが『世界中がアイ・ラヴ・ユー』でオマージュしたんじゃないかと思うような美しさ。話自体はショーモナイんだけどね。あ、二度も言っちゃった。

私はジーン・ケリーを「体操のお兄さん」と評しているんですが、「生身の凄み」ってあると思うんです。私が年をとったせいなのか、コンピュータで何でも処理できちゃう世の中になったせいなのか分かりませんが、最近すごく感じます。ある意味、ブールス・リーの『燃えよドラゴン』と同じ。ストーリーとかなんとかじゃなくて、個人の身体能力に魅了される。「体操のお兄さん、すげーな」って素直に思います。体操のお兄さんじゃないけど。体操のお兄さん以外の出演者の歌や踊りも楽しい。やっぱりライザ・ミネリの親父、ミュージカル手慣れてるなあ。スピルバーグに見せてやりたい。

(2022.03.12 テアトル・クラシックスACT1上映をシネスイッチ銀座にて鑑賞)

(評価:★4)

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