正直、前半は辛かった。説明セリフの連発、漫画のような演出、無理のある人物設定、微妙に目立つ脇役、などなど。こりゃ、失敗したかなー、と思いつつも、後は、綾瀬はるかがどういう風に映るか、それだけに注目。

綾瀬はいい、目がいい。しかめっ面がかっこいーんだ。眉間に皺寄せてさ。

視点をそっちに変えてると、物語も終盤にかかって、結構ね、入れるの、映画に。たしかにいろいろ下手はあるけど、遊びに逃げず、きちんと作ってる。これは、「ピンポン」も同じだった。漫画原作で役者は若手ばかり。それでもきっちり作り上げて、最後、見事に漫画の実写映画として完成した。その後の窪塚洋介がリアルとの境を見失って「I can fly」しちゃったのも……。

気になった点はいろいろあるけど、大沢たかおの設定、刀が抜けないんだったら、木刀で戦えばいいんじゃないの？ってずっと気になってた。鉄製でもいいし。そういう文句のつけようはいくらでもあるけど、綾瀬はるかが文句無しだったから、これはこれでアリ。アイドル映画にしては、十分過ぎる。