[コメント] 三十四丁目の奇蹟(1947/米)
〔服用上の注意〕 本編には「哲学的な問い」が含まれていますが、「サンタの糖衣にくるんでたいへん飲み易く仕上げました」
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この映画の中のいろいろなモチーフの中で、最も気になったのは、「自分は自分である」、そのことの証明を何によってするかという、根源的で哲学的な問である。 この映画のすごいところは、それを「サンタの糖衣にくるんでたいへん飲み易く仕上げてあります」、ってところなのである。 たしかM.フーコーは「狂気の歴史」のなかで、「私は狂っている」という人間が、ほんとうに狂っているかどうか、自分が狂っているということを判断できるのは狂っていないということではないか、とか何とか述べていたと記憶しているが、この映画ってば、それを法廷で証明して見せて、しかも夢とユーモアにあふれつつ、お子様お涙チョウダイモノなんかとははっきりと一線を画するのであった。 また、「商売もの」というジャンルがもしあるとすれば、その観点からも、非常に楽しめると思った。 とにかく涙腺緩みっぱなし、というよりは、心の琴線が震えつづけていたのかもしれないと、思ったりもする。
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