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[コメント] 荒馬と女(1961/米)

自分の名前をググってみると必ず引っ掛かる、ということ以外何の価値も見出せなかった。
荒馬大介

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 夫との意見の相違から一人で歩む道を選んだモンローだが、話が進めば進むほど彼女は一人では生きていけない人間だというのが分かってくる。人や動物が傷付き、血を流して倒れる様からとにかく目を背けるが、それは離婚後に生じた精神的な不安定さというよりも、自分自身の繊細さと優しさを人に認めて欲しいというだけではないのか。だからこそ、他人のやり方が気にいらない時はヒステリックなまでに非難の言葉を浴びせかける。最初こそモンローの美貌はいいと思っていたが、モンローが単なる自己防衛女だと分かってしまうと急に面白くなくなった。

 それは前半の「レタスなんかどうでもいい、ウサギは殺さないで」という態度からも見て取れる。まあゲーブルがウサギをライフルで追い払おうとする態度は大袈裟だろうが、彼が激怒したのはレタスを“大切なもの”として見ていたからである。にもかかわらず、共に畑を耕したはずのモンローはウサギの仕業だと知った途端にウサギを守ろうとするのだ。これが男女の差? そんなはずはなかろう。これがもし「飼っていたウサギが野犬に殺された」としたら「野犬を殺すな」とか言うのか?

 話はそのモンローに感化されたゲーブルが彼女を送っていくところでエンドだが、この結末で納得出来るか? 先に何も見えてこないぶつ切り感漂うエンディングだった。

(評価:★2)

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