★3 | ファントマの逆襲(1913/仏) | これもいい画が随所にある。屋根の上を歩くファンドールのカットだとかラスト近く街頭で煙草を吸うファンドールと近寄ってくるグラナジュールのカットだとか。お話も面白く、良く出来ている。犯罪現場に既に死んだはずの男の指紋が残されているというアイデアとトリックは江戸川乱歩か横溝正史あたりでもパクられているような気がする。 | [投票] |
★3 | ファントマ(1913/仏) | ファントマは正真正銘の極悪人。世界大戦前夜のパリの世情を反映しているのであろう不安感がよく定着している。一方、画面は非常に安定したフィクスの画の連続でとても安心して見ていられる。屋外、屋内、夜間等でフィルムの色を変化させる効果(『キートンの馬鹿息子』なんかもそうだった)は後に施された処理なのだろうか。
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★3 | ファントマの偽判事(1914/仏) | 途中フィルムが消失しており解説が挿入される版だった。確かにジューヴ警部の行動が意味不明で繋がらない等の問題はあるが、しかしそれでも充分面白い。本作は屋内外とも場面が多彩で飽きさせないが、特筆すべきは教会とその塔の鐘の装置だろう。唐突に物凄い断面のカットが現れ瞠目した。実写でのこんな造型は空前絶後かも知れない。 | [投票] |
★3 | ファントマ対ファントマ(1914/仏) | 冒頭変装したファントマのバストショットが数ショット挿入されるがこれがすこぶる格好いい。なんともゾクゾクさせる出だしでこれぞ活劇の王道。あとは全編フィクスのフルショット中心で単調な感が否めないのだが、しかし集金係の男が殺害されるシーン周りの階段と2つの部屋の使い方なんかも面白く、実に考えられていると思う。
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