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[あらすじ] 江戸の名物男 一心太助(1958/日)

将軍家光(中村錦之助)の参拝行列を邪魔した母子を、身をていして守った若者・太助(錦之助=二役)。家光から太助の処分を任された“天下のご意見番”大久保彦左衛門(月形龍之介)は、彼を気に入り自身の家に召抱える。新入りの腰元、お仲(中原ひとみ)が大久保家の家宝である皿を割った際も、太助は彼女を庇って逆に彦左に抗議する。ますます太助を気に入った彦左は、太助の魚屋としての魚河岸デビューを助けたり、お仲と太助のキューピット役を買ってでたりと大忙し。しかし、松平伊豆守(山形勲)ら幕府重臣達は、彦左らの勝手な振る舞いを快く思っていなかった・・・。(東映/白黒/90分)
AONI

沢島忠監督×中村錦之介主演の『一心太助』シリーズ第1作目。沢島忠の監督第2作目。家光と彦左、彦左と一心太助という「主従関係の愛」がテーマ。

この「一心太助」は、沢島忠が助監督時代から錦之助と約束していた題材であり、監督第1回作品として本作を作るつもりであった。しかし東映では監督デビュー作は5千フィートの昇進試験作品を作り会社が査定するという決まりになっており、いきなり錦之助主演のフィーチャー映画を作らせることに監督会から文句が出た。そこで、1作目は『忍術御前試合』という5千フィート映画を作り、2作目で念願の「一心太助」ものが撮ることができた。

それまでの錦之助は股旅役、武士役と様々な役柄をこなしていたが、江戸っ子役が少なかった。それならば「いなせな江戸っ子」役を演じさせてみればどうだろう、という発想から生まれた企画だった。沢島忠は普段の錦之助を引き出すことを狙い、彼と組むことで「時代劇で青春もの」を作ってやろうと試みたらしい。

(評価:★4)

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