北フランス・エルナンを舞台に、若い幼稚園長ダニエル（フィリップ・トレトン）が、かわいい園児たちのために、教育環境の改善に尽力する物語。かつて炭坑町として栄えたエルナンは、今やすっかり凋落し、貧しい財政事情下では、幼稚園「ごとき」に大きな予算を割けない。しかし子供たちこそが、そうした汲々とした社会情勢の一番の犠牲者である。「熱血先生奮闘記」といえども、闘う相手が児童・生徒ではなくて、体制そのものだというところがミソ。