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[あらすじ] 殴られる男(1956/米)

著名な新聞記者だったエディ(ハンフリー・ボガート)のもとに、N.Y.のボクシング興業主ニック(ロッド・スタイガー)から仕事の依頼がくる。とびぬけた巨体の持主である若者トロ・モレノ(マイク・レイン)を南米から連れて来たニックは、マスコミに顔が広いエディを広報担当にして、全くのド素人であるトロをスター選手にまつりあげようと画策していた。金に目がくらんだエディはニックの不正行為に加担するが、選手をとことん搾取する業界の現実を知り苦悩する・・・。H・ボガートの遺作となった、ボクシング業界の内幕もの(白黒/109分)
AONI

なお、八百長試合でスターに登りつめる若者トロ・モレノのモデルは、「動くアルプス」の異名を持っていた30年代前半のヘビー級ボクサー、プリモ・カルネラだと言われている。

プリモ・カルネラは背後にいたギャングの工作で(と、いわれている)、最終的に世界ヘビー級チャンプにまで昇りつめた。防衛戦で敗れてヘビー級チャンプの座を失った後、“元・世界ヘビー級チャンピオン”の肩書で巡業試合に回され、その後はプロレスラーに転向して日本にもプロレス巡業のため訪れている。

また、プリモ・カルネラからヘビー級王座を奪った男こそ、本作で獰猛な世界チャンプ、バディ・ブラナンを演じたマックス・ベアその人である。そのマックス・ベアもまた、防衛戦の挑戦者で『シンデレラマン』と言われたジム・ブラドックに、“世紀の番狂わせ”と呼ばれる敗北を喫し、ヘビー級王座を追われている。

(評価:★4)

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