[あらすじ] ホテル・ニューハンプシャー(1984/米)
アーヴィングの『ガープの世界』の中に描かれていた小説が独立して一遍の長編小説となった『ホテル・ニューハンプシャー』の映画化。
ホテル経営が夢の父と母。ゲイの長男。レイプされそうになった長女。姉に恋をしている次男。小人症の次女。難聴の三男。心臓病の祖父。犬。。という家族であるペリー一家。それに、熊、熊使い、熊のぬいぐるみを着た女、売春婦、テロリストのポルノ作家、ミス流産、らが静かな可笑しさと悲劇を幾つも繰り返して紡がれる物語。それら何もかもが、奇妙で素敵なお伽噺として包まれている映画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけの解説です。
映画を見終った人むけの解説です。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
アーヴィング自身が語るようにレイプとそこから立ち直る物語でもあるのだが、映画の中で、相変らず繰り返される死は、いつにもまして死について語る映画だ。
そして、父親が話をするピエロの話
「窓から落ちてピエロが死んだ。彼は、生きている間は、嫌われていたが、死んだらみんなに惜しまれた」という話と、そのまま次女のリリーの自殺がかぶさり、死と、生きつづけなさい。というメッセージが強い。そして、それらの主題はどれも、可笑しさと寓話として提示される。
大好きなラストはこういうかんじ
身長が伸びた姿で自殺したリリーが現れ、「人生はおとぎ話」だという。そして、登場人物全員がホテルの庭に集まる。ナレーション。
人生は夢の中で作られていく。でも夢ははかなく逃げてしまう。それでも、なんとか生き続けるしかないんだ。
(評価:
)投票
このあらすじを気に入った人達 (2 人) |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のあらすじに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。