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[あらすじ] リュミエール工場の出口(1895/仏)

犬がその前にいる工場の大きな扉。大勢の人が出て来る。殆んどが女性だが、中に男性も少年もいる。出て来る。出て来る。自転車で出て来る人もいる。そして最後は・・・。:35秒。   
KEI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけの解説です。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







所謂「映画の誕生」と言われる世界最初の実写商業映画(下記*)。1895年12月28日パリのグラン・カフェにおいて、他の9作品と共に上映された。

[プログラムが現存せず詳細不明。現存最古のプログラムは翌年1月9日分で10作品上映であり、その後も10作品。その為12月も10作品と考えられている。ちなみに当日には40本程を用意していたらしい。更に数の話をすれば、リュミエール社が1905年に中止する迄の撮影本数は2000本弱といわれている。]

さて、この「工場の出口」は3バージョン有り、1作目(上記のもの)は1895年3月19日の撮影。その後公開日の12月までに更に2本撮られている。時期が違うので、人々の服装(春、夏、冬)、人々も当然違うが、大きな違いは1作目には「1頭立て(黒い馬)の馬車」が映っており、2作目は「2頭立て(黒と白の馬)馬車」、3作目は馬車はない。各々「馬1頭」「馬2頭」「馬なし」と呼称されている。(現在YouTubeで3バージョン全て視聴可です)

時間は1作目35秒、2作目33秒、3作目38秒。すべてKEIの実測です。

* 世界最初の実写商業映画―何をもって世界最初というか、になるが、一番最初の映画は、エジソン(発案)のキネトスコープ[覗き窓から1人で見る形―後に4人用も有った。1893年「鍛冶屋の場面」。現存せず、4秒程か]であり、その後さまざまな人々がいくつもの改良品、開発品を世に出している。

 その中にあってリュミエールのシネストグラフは、現在のスクリーンに投映するという形、その関連装置の簡便さ、また作品の内容、長さによって他より1歩先んじていたと評価されている。またリュミエールは当時欧州では最大級の写真乾板製造メーカーの経営者で潤沢な資金と当然映画の売上も加わって、その普及に当たり世界中に映画技師を派遣してその国で撮影し、その国で上映するという営業戦略を取ったのが大成功の要因であるとみられている。その為世界中で「リュミエールの映画」として認識されており、世界最初という称号も納得出来るものである。(wiki他を参照しました)

(評価:★5)

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