[あらすじ] スペードの女王(1948/英)
それから数日して、彼は町でふと古本屋を見つけた。中に入ると棚に‘ナポレオンの戦略’という本があった。平民から皇帝になったナポレオンを彼は崇拝していたのだ。その本を抜き取ろうとした時、その上にあった本が落ちた。題は‘The Strange Secret(聞きなれない秘密)’。彼はその本に釘付けになり、買わなくてはいけない気がして、思わず買ってしまった。外へ出て歩きながら、早速パラパラとページをめくると、ラニエフスカヤ伯爵夫人の話が有った。
60年前の話だ。秘密裏に急に金が入り用になった夫人は、金貸しをしていたサンジェルマン伯爵(実在。謎多い猟奇家)に会いに行く。伯爵は地下で蝋人形を作り、人形に人の魂を吹き込んでいるという噂があった。その日夫人が見たものは想像を絶するものだったらしい。がとにかく、夫人が申し出た金額は用立ては可能だったが伯爵は、それでは又借金が残ってしまうとその替りに‘賭けに勝つ3枚の勝ち札の数字’を教えてくれたのだった。
そして、夫人は賭博場で3回勝ち続けたということだ、とここまで読んだ時、へルマンはある大きな屋敷の前にいた。馬車が次々と入って行く。横の野次馬が言う、「今夜はラニエフスカヤ伯爵夫人主催のパーティらしいぜ」。―まだ生きていたのか、ヘルマンは思った。
あくる日、改めてその館の前に来たヘルマンは、窓の1つに若い娘リザヴェータ(イヴォンヌ・ミッチェル)を見る。―娘がいたのか・・・、ここから彼の運命の歯車が動き出す。91分。
近代ロシア文学の確立者、プーシキンの代表作として有名な短編の映画化。英国アカデミー最優秀作品賞ノミネート、カンヌ映画祭最優秀監督賞ノミネート作品。
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