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[あらすじ] カルメン(1915/米)

密輸団の首領パスティア(ホレス・B・カーペンター)は、袖の下が通用しない新任の堅物伍長ドン・ホセ(ウォーレス・リード)を色仕掛けで誘惑させようと一味の女カルメン(ジェラルディン・ファラー)を送りこむ。カルメンをめぐって上官と争ったドン・ホセは軍隊を脱走し密輸団の仲間入りをするが、その時すでにカルメンの心は闘牛師エスカミリオ(ペドロ・デ・コルドバ)に移っていた。嫉妬に狂ったドン・ホセは匕首を片手にカルメンを追う。パラマウントがメトロポリタン・オペラのプリマ、ファラーを招いて撮った大作。(サイレント 5巻/約60分)

メリメ原作と謳っているが、主役にオペラ歌手を起用していることからも明らかなように、ストーリーはビゼーのオペラを下敷きにしている。主演のファラーは大物舞台人として初めて映画出演をした人物の一人という。

米国での初演は1915年10月、ボストンのシンフォニー・ホールでオーケストラ伴奏付き。この映画のためにヒューゴー・リーゼンフェルドが書いたスコア(もちろんビゼーの音楽の編曲だが)は映画音楽の先駆けといわれている。

現在ビデオ(DVD)で見られるのは、ジョージ・イーストマン・ハウス所有のプリント(デミルのプライベート・コレクションだった)に手を入れたもので、デミルの指示に基づいた調色が再現されている。また、リーゼンフェルドのスコアによる伴奏音楽もロンドンフィルの演奏により再現されている。

(評価:★3)

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