[コメント] 告白的女優論(1971/日)
美しい作品ではあるものの、生臭すぎて合いません。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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三人の女優の生活を交差させ、女優という存在の虚構性を描いた作品で、大変観念的な作品に仕上がっている。エロチックさと白い壁、そしてソフトフォーカスとパンフォーカスを多用することによって、現実だか夢だか、妄想なのかを曖昧にしているのが特徴。
吉田喜重監督はこういう映像美的作品を作ることには長けていると思うのだが、どっちかというと物語をないがしろにしすぎるという傾向もあり、実際本作の物語はあまりに錯綜しすぎていて、何が何だかよく分からなくなってくる。
かつて松竹ヌーヴェル・ヴァーグの旗手吉田監督の作品を見ていると、どうにも頭でっかちさを感じさせられるものだが、特にこの辺りの作品からはストーリーの軽視ぶりがどうにも鼻につくようになってきた。本作はまだ映像がはまっているので救いがある。ギリギリの時代の作品だろう。
場面場面も見応えはあるものの、エロチックさが生臭すぎるきらいはあり。
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