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[コメント] 愛しのシバよ帰れ(1952/米)

映画との出会いは不思議なもので、この歳になってこんなタイムリーな作品に出会うとは。熟年になった今、この夫婦のセリフ、その思っていることが実によく分かる。
KEI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ただ、日本人の奥さんなら、ここ迄赤裸々な発言があるかな?と思うが、原作は戯曲なのでセリフが特に厳選されたのだ、とも思う。

ローラを見て考えたのは、人が一人前の親になるのは子を育てるからではなく、子を育てた後手放すから、巣立ちさせるからではないのか、という事だった。

育てている時はある意味、親も子に依存しているのだ。半人前の親だから、ローラのように‘チャイルド(小犬) レス’になる。子がいなくなってから、一人前の親になれるかどうかなのだと思う。

夫ドクは言う、「大事なのは過去を忘れ、今を生きる事だ」。かく言うドク自体もそんな立派な行動をしていない、どころか全くダメだった。

人はそんなに急に変われない。変わったと思っても、変われていない。いくつか反省を重ね、少しずつ変わっていくものじゃないか。(?)

この映画のいい所は、ハイ、今日から変わりました、立ち直りましたと白々しく言っていない事だ。

ドクが「わが家が一番いい」とボソッと言う。何はともあれ、この穏やかなシーンが良かった。

(評価:★5)

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