[コメント] 恋の二十分(1914/米)
着実なチャーリー確立期のSO-SOコント
志村けんの変なおじさんの元ネタであろうハタ迷惑なトリックスターである。「90度カーブ」や「旋回パンチ」も見られる終盤のたたみかけはなかなかアクション度の高いつなぎである。このキャラクター確立期にあって後のチャーリーの「型」ともいえるパフォーマンスの完成を見るということは、やはりその動きのひとつひとつが巧みに計算されて造り上げられたものなのだということに合点がいく。それはどこか、贔屓のプロレスラーが必ず最後はオリジナルの必殺技でフィニッシュしてくれるという期待に応えるかのような暗黙知的な芸術なのだ。おそらく、現代のバラエティ番組で人気のコントキャラクターが毎週お決まりのギャグを披露し、それに応えて笑うことのできる関係性が、当時の劇場ではチャップリンによるチャーリーによって生み出されていたのだろう。1910年代、矢継ぎ早に生産されることとなる「チャップリン冠映画」は、言わずもがな、世界の芸能史を席巻することとなる。
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