[コメント] 彦六大いに笑ふ(1936/日)
殆ど一つのビル内部−2階のビリヤード場(というかダンスの練習場というか主人公・彦六−徳川夢声の家族の居所というか)と1階のカフェだけでプロットが進行する展開だが、この映画、下のフロア、上のフロアを随所で意識させる演出がいい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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オフでの取り壊しの音だとか。またカメラは小刻みな前進後退移動を駆使し室内を縦横無尽に見せる。本作でも木村荘十二という人の映画センスの良さを感じる。例えば、ヴァンプ役の英百合子は横臥して登場する(『兄いもうと』では竹久千恵子が横臥して登場した)。丸山定夫のそっけない登場の仕方も格好いい。少ししかない戸外のシーンでの汽車や列車の使い方も驚かされる。ラスト近くの英百合子と清川虹子の喧嘩のシーンも簡潔な表現でいいと思う。
#備忘
・冒頭のネオン街のカットの中に微速度撮影のカットあり。
・「セントルイス・ブルース」のアコーディオン。弾く男は河村弘二。
・3人のダンサーのリーダー格で彦六の娘・ミルは堤真佐子。
・お辻・英百合子は彦六の妾。「お妾ですよ」「オメカ」
・1階のカフェ「スゞラン」の経営者?は小島洋々。
・カフェの女給は清川虹子がやっている。
・カフェの酔客は三島雅夫。若い。「サッポロビールの看板」
・カフェのボックスに丸山定夫がいる。彦六の息子、彦一。堤真佐子の兄。
・立ち退きの取りまとめ役(地上げ屋)・白木を小杉義男がやっている。
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