[コメント] ロマンス娘(1956/日)
映画はこの三人娘を可愛く撮ろうとはまるでしていない。江利チエミなど堤真佐子から団令子まで続く東宝コメディエンヌの伝統的な面相で、寄り目ギャグなど演ってこれを強調している。なぜお好み焼きに塩をかけるのだろう。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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自分たちのコンサートを見に行く件で、雪村いづみは自分を蚊トンボみたいだと形容し、チエミは自分をボリュームあり過ぎだシネマスコープだと揶揄する。ひばりはやはり東映の人で、東宝ではいかにも浮いている。彼女は♪神田明神スカラカチャとイナセに唄う姿が中性的で東映的でとてもいい。
本作でいいのはもっぱら歌謡シーンで退屈しない。コメディはイマイチで、冒頭の寿司屋でのやり取りなど間が悪くていけないし、森繁の子供詐欺と雪村の泣かせはどうでもいいようなものだった。
チエミは寿司喰って寄り目のアップになり、お好み焼きに塩かけて食っている。柔道で江原相手に一本背負いを決め、お化け屋敷でバイトしていた江原を再びエイとか云いながら投げる。黒田節も唄っている。ひばりの両親に藤原釜足と清川虹子がセットされていて、組合せをずらして『サザエさん』シリーズが翌年から始まる。
ラストはお約束らしく男女六人で二人乗り自転車のサイクリングをしている。松坂屋が協賛らしく再々登場し、銀座の屋上も提供、森永の地球儀が銀座通りの向かいに眺められる。
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