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[コメント] トラ トラ トラ!(1970/日=米)

これだけの映画がこれだけの映画になってしまったのはとても残念な事だ。☆3.5点。
死ぬまでシネマ

ワレ未こめんとニ気ヅキ再見ス。

世界の黒澤を迎える筈だった映画である。それを舛田利雄深作欣二が継投。脚本も日本側に最大限配慮されている。山本五十六初め日本の海軍将校は非常に立派に描かれている。対して米軍は折角当初から日本を凌いでいた情報を活かせず、失策を重ねて打撃を受ける。… しかしその描写は実に一辺倒で、丸で教科書的・教訓的と感じた。「日本の軍人の方がこの時点では立派だった。負けて兜の緒を締めよ」というだけで、これでは戦時中の訓示と何ら変わらない。

もっと傷つく民草の悲惨を、と言いたいのではない。戦争で揺れる人心を、極限に於ける致命的な失敗を、判断と行動を、圧倒的なドラマツルギーを持って描かなければ、ここで映画を創る意味などないというのだ(そういう動機で創られていないと言われればそれまでだが)。戦闘シーン(空中戦・爆破)は再見しても眼を見張る程のレベルだっただけに残念である。indexに[Drama]がないのも納得。

※「あのクソ映画」については触れる必要もないので触れません。

(評価:★3)

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