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[コメント] 893愚連隊(1966/日)

の『豚と軍艦』を思わせる広瀬健次郎のテーマは好みなんだが、大筋と画面のつまらないことには我慢ならない。第一、何故モノクロ?
町田

893愚連隊、と銘打っていながら、天知とケン・サンダースの善意の視点から物語は展開する。これがつまらない。また、荒木一郎はともかく、主演の松方弘樹に突き抜けたものがなく(しかも何を云っているか聞き取れない)、所謂「悪漢モノ」に備わるべき痛快さは皆無に等しかった。

大筋も従来のB級ギャング映画と大差ない。ハンフリー・ボガードの『黄金』を髣髴とさせる、坂を使ったラストは良かったが。

稲野和子が、中平康作品から殆どそのまんま抜け出して来たかのような年間女を演じているが、その存在感は他を圧倒していた。特にケン・サンダースと四畳半で絡むシーンには唸らされた。この人、本当に巧いよ。

(評価:★2)

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