[コメント] ゆきゆきて、神軍(1987/日)
観はじめてから何度もやめようと思った。ツライ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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※ネタばれあるようなないような
奥崎という初老の老人の行動の記録。穏やかな老人かと思えば、声を荒げ、暴力を振るう。体当たりの奥崎の主張。奥崎の暴力ともいえる真摯さによって、ぽつりぽつりと語られる事実。最後、説明があるようで無いシークエンスで終わる。そして、残る余韻。
奥崎のいう暴力の意味は、ものすごく重い。堅く閉ざそうとする人たちの口を、真正面からねじあけこじあける。そうして語られた言葉もものすごく重い。決して明確には語らないけれど(これは編集なのかしら?)、観ている者は、若かった彼らの周囲で何が起きていたのかを知ることになる。「ああ、そういうことがあったのですね」とわりとすんなり受け入れるわたし。戦争という極限状態においてさもありなん。これも妙な感じだ。
たしか、うちのじーちゃんもニューギニアに行ったはずなんだよなあ。子供のころに聞いた記憶だけど。今となっては、彼には何も聞けません。
蛇足:某図書館にあった『「日本製映画」の読み方』という本によると、奥崎は出所後に別の監督撮影による映画に出たそうだ。しかし、それは『ゆきゆきて神軍』での主張する奥崎ではなく、彼自身の性生活をさらけ出しているという。しかも、男性との絡みらしい(本気で)。・・・うーん。なんでそんなのに出ちゃったんだろう。
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