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[コメント] ゆきゆきて、神軍(1987/日)

比類なき媒酌人挨拶 
ハシヤ

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「わたくしは、太田垣利一さんと佐野絹子さんの婚約を、さす、媒酌させて頂きました、奥崎謙三でございます。太田垣利一さんと佐野絹子さんのご結婚、おめでとうございます。花婿の太田垣さんは、神戸大学を卒業後、反体制活動をした咎により、前科一犯でございます。媒酌人のわたくしは不動産業者を殺し、皇居で天皇裕仁にパチンコを撃ち、銀座渋谷新宿のデパートの屋上から天皇ポルノビラを撒いて、独房生活を13年9ヶ月送りました殺人暴行猥褻猥褻図画頒布前科三犯でございます。つまり、今日の結婚式は花婿と媒酌人が共に反体制活動をした前科者であるが故に実現いたしました類稀なる結婚式でございます」 <奥崎謙三>

─※

座敷で固まり膳上の料理を凝視する親族達。奥崎謙三はそこに居るだけで周りの空気を変質させ、さらに言葉を発することによって酸素を毒素へと変えてしまう。それは自覚的に行われており、さらに奥崎本体はその毒素を自らのエネルギーとしてより活発饒舌になるのだ。

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[奥崎謙三 - 媒酌人挨拶.mp3]として常時MP3プレイヤに実装されている為楽しいドライブ中偶発的に再生される場合があり、いつかデートムードを台無しにしてしまうのではないかしらとハラハラニヤニヤしているおれはそうとうきもい。

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