[コメント] セクレタリー(2002/米)
神経症的調教ムービーに拍手喝采。しかし、最後のまとめ方には憤慨した。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
最後を除けばすごく痛快!大笑いしつつもグイグイ引っ張られた。
異常に寄った広角やヘンなアングルのカメラと、パダラメンティの音楽でのっけから変態ワールド炸裂。予断を許さない展開と役者たちのテンションにゾクゾク・ワクワク。
でも最後のオチのつけ方には納得いかないなぁ。やはり恋は成就するまでの過程がスリリングで、いざ両思いになると裸を見せられても感じない。 このハッピーエンドは「アメリ」のときにも感じたつまらなさに似てる。 願望としては、J・スペイダーだから「クラッシュ」のように寒々とした孤独な疎外感で締めくくって欲しかったのだが・・。
ホロウェイはひきこもりの様な、社会性のない受身な存在。 片やグレイは弁護士という社会的規範の象徴のような役柄。 対照的な二人のせめぎあいが圧巻だが、調教を施しているはずのグレイが実際には 恋愛コンプレックスで自信なさげなのが面白い。恋愛には社会通念は無用ということか。
彼女は最後に、主体性を獲得した自信の表情を見せるのだが、キャラクターの成長が不穏なストーリーの面白さを削いでしまう矛盾がもどかしい。
そもそも一様に黙ってスクリーンを凝視せなばならない映画館の中で、堂々と普通に変態プレイが繰りひろげられる気まずさよ!大笑いしたり声をあげてリアクションしたい欲求がものすごいオーラとなって充満していたのが凄かった。本当に身もだえしたくなる気まずさだったのよ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。