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[コメント] 父よ(2001/仏)

 これを見たあとは、とっても『』が観たくなる。
にくじゃが

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 この映画は、はじめから大きな障害を抱えていた。

「これは私の自伝のようなものです」と監督自らが宣言している。そして死刑囚役は監督自らの投影である。 とするならば、観客はもうオチがわかっちゃうでしょ。そりゃ、あんたがこの映画を作ったんだから、助かったんでしょうな。

 こういう映画は「その結果にいかにして持っていくか」というところに緊迫感を持たせられるかがポイントとなる、と思う。で、この映画はそれをクリアできているかというと、ダメだった。

「父ちゃんワッショイ映画」でずっと持たせたならば良かったかもしれない。でも、息子側の描写の中途半端さ、ブチブチ入る回想シーン、多すぎる登場人物たちがこの映画に必要な「悲壮な緊迫感」をブッ壊した。看守の盲目の妻、マニュの従兄たち、娼婦Aなんかは入れる必要特にないでしょ。元の小説ならばみんなそれなりの役割を果たしたのかもしれないけど、これ映画なんだから。映画用にカットしたり付け加えたりしてくれないとねえ。エピソードだけがバラ撒かれててまとまらない感じ。いくら自分の書いたもので、思い入れがいっぱいだからといっても切るときゃズバッといかなきゃ。

 もしや、この混乱具合は「詳しいことは私の小説買って読んでね。」ってことだったりするの?だとしたら怒るよ!ウキッ!

(評価:★3)

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