[コメント] エルミタージュ幻想(2002/露=日=独)
「俺は芸術家だ。だから芸術家である俺をもっと称賛しろ」とソクーロフが言っている映画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ロシア好きの友人に言わせれば元宮殿のエルミタージュ美術館は本当に迷宮のように複雑で広いそうで、そういった歴史ある建物、それが美術館であればなおさらだが、そこにはある種「閉じ込められた時間」が感じられるもので、その「時間」を解放してみたいと思うのは芸術家として自然な姿であるのかもしれず、映画監督なら「映像」という芸術的手段をもって果敢に挑戦するのも当然と言えば当然と言えるのかもしれないが、その手法が斬新かつ困難であったろうことは容易に想像がつくものの、96分ワンカット長回しに一体何の意味があるのかさっぱり検討もつかず、その縦横無尽に動き回るカメラとは裏腹に、全く動かない物語に睡魔さえ誘引される始末で、これもまた「幻想」の一環なのだろうなどと半分投げやりな感想を抱きつつ、「撮影監督は大変だったろうな」と余計な心配をしながらも、ラストの拍手大喝采を観るに至って、結局「ソクーロフは頭がおかしいんじゃねーか?」というのが正直思うところなのでありますです、はい。
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