[コメント] ネクロマンティック(1987/独)
映画を見終った人むけのレビューです。
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朝8時から『新ゾンビ』。続けて10時過ぎから『ネクロマンティック 特別編』と朝っぱらかグロテスクホラー二本立て。ああ、春休みって幸せだなぁ。これから訪れる受験勉強地獄の事を考えると憂鬱ですが。
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『ネクロマンティック2』はビデオ屋で結構見かけるのに、何故かオリジナル作品がどうしても見付からなくて、仕方なくこの『特別編』をレンタル。今まで、借りたくても後回しにしていた作品だけに気合を入れて鑑賞。
別々に製作された別々の二作品を編集してくっつけた作品なので、突然場面が飛んだりするシーンに少々戸惑いましたが。
この「特別編」は、基本的にグロテスク描写をメインとしているのだろうか? どうも人物の掘り下げ、と言うか、例えば男の「女に逃げられて動物殺しても満足できず、娼婦を買っても勃起せず、結局自殺してしまう」と言う結末に至るまでの葛藤(?)や、女の死体と生身の人間との恋愛との間で揺れる葛藤が中途半端に思えた。
オリジナルの2作品は、それぞれ1時間半くらいなのだろうから、その辺の所もきっちり描けているのだろうか?その事を想像して★1つ増やしました。だって、あの屍姦シーンをグログロのぐちゃぐちゃに演出しないって事は、やっぱりそれなりにドラマを意識してるんじゃないのかな?と思ってしまう。まぁタダ単に「こういうの真面目に撮ったらギャグに思われて売れるかも!」と思ってギャグとして作ったのかも知らんが、俺にはそうは見えない。
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グロテスクシーンはそれほどでも、と言う感じ。俺が見慣れたのか、作品が古いからかもしれないけど。まぁ上映禁止とかフィルム破棄命令ってのは描写以上に設定の方が問題なのだろう。
屍姦シーンは何気に綺麗に撮影されている。クラシックな曲を流しながらスローモーション(?)で動く体と体と屍。少しばかり美しく、一種の美学なのかな?上にも書いたけど、もっとドロドロと撮影していると思ったのだけど、このシーンを見て、この映画はちょっと真面目なのかな?とか思った。
まぁ他にも生首キャッチボールなんて笑えるシーンもあるのだけど、アレだってあの男は真剣に悩んでる訳だし、死体と人間、どっちを取るか、で悩んでいる女だって、確かに一見すりゃシュールで笑えるけど、何だかんだ言っても(多分)真剣に悩んでいるはず。
この映画、もっともっと登場人物の心理描写に力を入れて描けば傑作になったのではないか?と思う。それこそ「常人には理解できない禁断の愛の世界」ってのか?プロットは凄く面白いと思うのだけどなぁ・・・
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