[コメント] 愛人(1953/日)
鉄風(菅井)と諏訪(越路)の天然ズレをベースに、暴走娘(有馬)が引っ掻き廻す家族の噛み合わない思いと行き違う台詞の妙味。井上邸のボロ屋敷ぶりも舞台装置として好い隠し味。雨が降り出したら、まず洗濯物を取り込むこと。いつか必ず、また陽は差すのだから。
自由奔放で闊達だが恋に関しては未熟で舌っ足らずなお嬢さんを、おそらく地のままではないかと思えるあどけなさで演じる有馬稲子が魅力的。
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