[コメント] 2000人の狂人(1964/米)
2,000人の村人同様、ちょっとこっちもお祭り気分になる。音楽の力って怖い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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プレザント・バレー・ボーイズの奏でる軽快なカントリーミュージックの明るさも手伝い、「次は?次はどんな殺し方?」と、まるでテーマパークのアトラクションを楽しんでいるような気分にさせてくれる快作です。実際映画全体に流れる雰囲気は「残虐」とか「陰惨」ではなく、どちらかというと「牧歌的」とか「快活」といったトーン。
また主人公のカップル2人は殺戮のシーンを目にしたわけではないので、当然逃げるに際しても「ギャーッ」というような衝撃的は緊迫感はない。多彩な殺され方にも特にいわれがなく、やはり恨みというよりはゲームの感覚が強いです。
これは取りようによれば「メリハリに欠ける」とも言えるのですが、ラストの沼から這い出てくる可笑しさを見る限り、このトーンはむしろ狙いなんではないかと。観ている間は楽しくて楽しくて、終わってみてからちょっと考え込んでしまう。そんな方法論もまた面白いです。
それに時代性で考えると、当時はこの発想のイカれ具合や血しぶきの度合いもかなり強烈だったんでしょう。公開はドライブインシアターだったらしいですが、真夏の夜にアメ車の中でフライドポテトをコーラで流し込みながら、ポニーテールの女の子とこんな映画を観られたら、それはさぞかしゴキゲンだろうなぁと思いました。それにしても「ヒーヤッハァ!」が耳から離れない。
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