[コメント] 日本最大の顔役(1970/日)
良くも悪くも日活らしく行儀の良い、ヤクザ風アクションヒーロー映画。要は「盃もらった渡り鳥」です。まぁそれだけに旭は格好良かったけどね。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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最初から最後まで小林旭は小林旭然としており、しかもオープニングから「日本最大の組織を築き上げる男である」みたいなナレーション入れちゃうから、緊張感なんて欠片も残りません。大団円に向かって楽しく楽しく進んでいく。しかもまたジェリー藤尾がヤクザに見えないんだ。そもそもあの演技は喜劇の演技でしょうよ。もうちょっと空気を読みましょう。
結局現代ヤクザ映画だってのに、日活アクションヒーローの匂いばっかりするんですよ。クライマックスのキャバレーで、小林旭が子分を去らせて一人で大立ち回り始めるところなんて正にそう。そんなことするのはヤクザじゃない。渡り鳥くらいのもんです。どうせなら歌も歌えばよかったんだ。
要は東映ヤクザ映画の隆盛の影響で、「日活」「アクション」「ヤクザ」「任侠」がおかしな混ざり方をしちゃったんでしょうね。「らしい」と言えば「らしい」んだけど、別にそんな「らしさ」を観るために金払うんじゃないし。まぁこれだけ観るとやっぱり餅は餅屋なのかなぁと思ったりします。
そんな中で異常に光り輝いていたのは、ズーズー弁でいろんな歌を歌わされる由利徹。ここにはお金を払う価値があります。
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