[コメント] 復讐の歌が聞える(1968/日)
実に黙々と人間を殺してゆく、ただそれだけの映画。 必殺仕事人のような「仕置きのカタルシス」を期待していたが、それさえもない。
映画デビュー作にして、このような暗黒復讐劇の主役を堂々と演じ上げた原田芳雄。 もう既に、彼の俳優としてのイメージや方向性は確立されていたようだ。
この作品は、脚本の真ん中で前半と後半に分けてしまい、それぞれ別の監督が演出を担当したらしい。そのせいか、どこが山場なのかわからないまま終わってしまった。
無抵抗の人間が淡々と殺されてゆく前半は見るに耐えない。殺害方法には様々なバリエーションが工夫されているのだが、どれもこれも一方的に殺されてゆくだけなので盛り上がりに欠ける。 後半は内田良平との壮絶な闘いで少しは勢いを取り戻すものの、時すでに遅し。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。