[コメント] レジェンド・オブ・メキシコ デスペラード(2003/メキシコ=米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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なぜ?どうして?何で皆ピクリとも笑わずにこの映画を静かに鑑賞していられる!?そりゃ上映前に「鑑賞マナーにご協力を」とか字幕を延々と出されたから、上映中に喋るだの出来ねぇかもしれねーけど、これは笑って楽しむ映画じゃないのか?
『フレディVSジェイソン』の時も思ったけど、つまんねーんだよね。いや、周囲に左右されるな、って思われるかもしれないけど、静まり返った劇場だと逆に笑い難くて仕方ないんです。『フレディVSジェイソン』の時は、外国人の人が隣の隣の隣の隣の方で大笑いしてたから、俺も大笑いできたけど、それでも劇場で笑ってるのは俺とその人の二人だけだったし、今回に至っては殆ど笑い声が聞こえない。
(恐らくギャグと良い所取り担当の)ジョニー・デップのギャグに笑う人は一人も居ないし、修正液でFBIの身分証明書をイジってる元捜査官の情け無いんだかカッコイイんだかの描写にもピクリとも動かず、っていうか、冒頭のマリアッチのギターアクションにすらピクリとも笑わない、ってそれ、俺の感性がどーにかなってるだけか、そこに居合わせた人全員の感性がどーにかなってんじゃないのか、と思う。
で、前置きが長くなったけど(毎度の事ですね、すみません)、とりあえずミッキー・ロークが好き。良い、じゃなくて、好き(だからどーした)
前評判で、ジョニー・デップのキャラが凄い、と聞いていたんだけど、正直、そんなに騒がれる程のモノでしょうか?いや、目玉ほじくられて(その前に人の目玉&ケツの穴ほじくってるんだから、何と言う皮肉でしょう)ても、必死に銃振り回して、「うわっ、こいつ全部弾外してるよ」とか俺(と敵)が大笑いしてたら、その笑い声の方向に銃弾が飛び込んでくる、と言うカッコ良さ。スクリーンのおっさんと一緒に、俺の胸まで銃弾が飛んできました(謎
クールだけどバカなキャラとしては面白いと思うけど、どーも、これだけの上映時間にアレだけの物語を詰め込みすぎたせいか、彼のキャラが薄れてる気がした。
で、ジョニー・デップがあれだけ薄く感じるんだから、マリアッチなんて居ない様な物、と言うのは言い過ぎにしても、薄すぎ・・・ちょっと悲しいよ、コレは。
実を言うと、序盤のギター演奏からマシンガン乱射!!と言う一連の動作に「おぉ!これは★5だ!」と俺は確信したんです。その後、ナイフ投げの女やら、鎖で繋がれたマリアッチと女がマンション(?)から飛び降りる所とか、「Oh!!これは★5を越えた!」とか一人でワクワクしながら見てたんだけど、やっぱりストーリーがゴチャゴチャとしすぎてるせいか、イマイチ消化不良。
だって、まとまった”カッコイイ”アクションシーンは教会のシーンと回想シーンを除いたら殆ど無いんだもん。っていうか、マリアッチにバイクスタントさせんのはちょっとどーかと思うよ。つーか、俺にはイマイチ、「スーツみたいなの着込んで、きちんとヘルメット被った悪党がマシンガン乱射しながらバイクで突っ込んでくる」っていうのには、ギャグなのかマジなのか、さっぱり分からんのだけど・・・
結局の所、監督は楽しみながら、「俺(+俺達映画ファン)のヒーロー:マリアッチを英雄にしてくれるわ!」とか思ってこれを作ったんだと思う。でもね、少なくとも俺はクーデーターがどーのこーので、CIAがどーのこーのだの言った、訳の分からない話にアクションを詰め込んだ自主制作的B級映画なんか期待してなかったんですよ。
別にマリアッチが大統領を救おうと、それは俺が見たかったマリアッチじゃないんですよ。そんなスマートなのはマリアッチじゃねぇ!と俺は思う訳です。もっと、灼熱の大地に、ギラギラと真っ赤に燃えるハートをギターと銃弾に込めて、痛快な荒唐無稽なトンでもアクションをして欲しかったんです。
それが俺にとってのマリアッチ=ヒーローなんです。勿論、私欲を満たす為に義手を片手にメキシコの「平和を操る男」とか、いつも猫なんだか犬なんだか分からない動物を抱いてる猫パンチャーミッキー・ロークとか、透明人間みたいに包帯巻いたウィレム・デフォーとかと、派手にドンパチやって欲しかったんですよ。
それこそストーリーなんて、「対立する二つのギャングが支配する町。そこにギターケースを持った男が・・・」って感じのストーリーで、あとはストーリーの替わりに銃撃ってればいいのになぁ、とか思うんですけど(って、それじゃ『ラストマン・スタンディング』か。
ほら、クライマックスで「いつもは下っ端からだけど、今回は頭からやっつけちゃる」って言ってたじゃないですか。俺はいつも通りでいいんですよ>兄貴(誰?
◇
音楽は最高。映像は・・・何箇所か、「あれ?」と思うような、自主映画!って感じの映像があって少し違和感を感じる箇所もあった(例えば、ジョニー・デップが豚が美味いから、ってコックを殺すシーンの内のワンカット)。まぁ別にそこまで気になりはしないけど。
あと、ジョニー・デップにあれだけ銃をもたしておいて、二丁しか使わないのは反則かと。こっちもそれなりに期待しちゃうじゃないですか。
それからギターケースネタもそろそろネタ切れか?って感じる。
甘めに採点したいけど、正直言って教会のアクションと、回想シーン以外、殆ど面白く感じれなかったし、ストーリーも無駄に詰め込みすぎなので、正直に★2。
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