[コメント] 十三回の新月がある年に(1978/独)
不幸や孤独がカオス状態のまま押し寄せてくる。こんな病んだ映画は他にないと言ってしまいたくなるぐらい、全てが負のベクトルに向かっている、まさしくファスビンダーにしか撮れない傑作だと思う。
印象的な台詞や場面がたくさんある。とにかく登場人物が喋りまくる映画だ。その情報を全て受け取るためには、恐らく1回の鑑賞では足りない。
グロテスクな屠殺場のシーン。ロウソクの灯る暗い部屋で語られる、墓石にまつわるエピソード。首吊り自殺しようとする男と主人公との対話シーン。
そして、延々と被さる主人公のモノローグ、針の飛んだレコード・・・この演出にはなんだか恐怖さえ覚えた。
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