[コメント] 乳房よ永遠なれ(1955/日)
監督としての田中絹代は難病ものの常套である「涙」を極力排除した硬質な画作りと語り口で、死期を迎えた女(月丘夢路)の満たされなかった恋情の未練を抒情に訴えることなく、夭折の女流歌人の“秘めた気性”の叫びとして怨念の域にまで昇華させてしまう。
すでに70年前、田中は演出家として意識的かどはか分からないが、女性性(ジェンダー)の壁を越えようとしているように見えた。
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