[コメント] プラン9・フロム・アウタースペース(1958/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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最高の馬鹿映画に贈られる「ゴールデン・ターキー賞」を受け、“史上最低の映画”と称される作品。かつて『エド・ウッド』(1994)を観て、機会あらば絶対に観てやる!と心に決めていた作品だが、やっとレンタルで発見(後『グレンとグレンダ』(1953)、『怪物の花嫁』(1955)、それに『死霊の盆踊り』(1965)も発見。全部拝見)。もう期待度最高で観た。
…あれ?
そんなに変な作品かな?
そりゃ、確かにへたれな作品だって事は認めるし、アラだらけなのも認める。役者は素人同然で唯一の有名人ベラ=ルゴシも登場は一瞬(『エド・ウッド』を観れば分かるけど、あれは別な目的のために撮った作品を強引に挿入したもの)。蘇ったはずのルゴシ役には「頭の形が似てる」という理由だけで起用した素人の外科医。宇宙船には吊り線が見えるし、最初から合成を放棄してるのでバンクフィルムと撮影のギャップも凄い。宇宙人の言動も意味不明…
ここまで挙げてもどれだけこれが酷い出来だか分かろうというもの。だけど、この程度のへたれな作品って50年代SFには実は結構ある。出来自体は実は「最低!」と言えるほどのものじゃない(これを「最低」と言えない私の考えも変だと思う…)。
結局この作品を最低たらしめているのはまさにエド=ウッドという人物そのものなんだろう。彼の存在こそがハリウッドの伝説なんだ。
これも『エド・ウッド』からの受け売りだけど、この映画を作るために監督はバプテスト教会に改宗までし、宇宙人役は監督の友人が性転換の手術代欲しさに出演したとか…伝説になるには充分すぎる。
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