[コメント] シービスケット(2003/米)
レースシーンのこだわりぶりに比べて、人間を描くシーンは非常にあっさりした作品。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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競馬場の臨場感や迫力あるレースシーンの再現は素晴らしかったです。競馬場に行ったことがある人は分かると思いますけど、観衆がレースの決着直前で熱狂する様や、馬が自分の近くを横切るときに発する蹄の重音の響きは、まるで実際の競馬場で体感しているようです。
馬に乗って疾走している騎手から見たスピード感溢れる視点や、騎手同士の鍔迫り合いも迫力満点です。
それに比べて、人物描写は案外あっさりとしていました。息子と妻を失ったチャールズと親に捨てられたレッドが心に受けた傷をお互いに癒しあい、最終的には本当の親子のようになっていくというような、濃厚な二人の交流が見られると思ったんですけど、その辺はあまり描かれていません。長い原作を圧縮して作ったので、それぞれの描写が薄くなるのはしょうがないんですけど。
最後にレッドとシービスケットは復活の勝利を飾って感涙もののフィナーレになだれ込みそうなものですけど、そこに到達するまでのエピソードの積み重ねが薄かったので「苦難を乗り越えて勝った」という重みがあまり感じられず「残念ながら涙まで今一歩」という感じでした。
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