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[コメント] ブラザー・ベア(2003/米)

娘がいつも大事に抱く「こぐまちゃん」の人形。そして毎日のように報道される街に出没し人間を襲う熊。娘にとってこの作品は「ミッシングリング」足り得るのか?
sawa:38

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







1、娘にとって04年秋に毎日のように報道される熊出没の被害のニュースと、自分の妹代わりの「こぐまちゃん」の人形との関連性がまったく理解出来ていないらしい。それも無理はない。私ら大人が考えても、それらが同一の「モノ」を表しているとは思えない。

そして今晩、この作品を鑑賞。

まさしく「熊」してるキナイと、負けずに「可愛い小熊ちゃん」してるコーダ。このツーショットは娘にとって、今まで繋がらなかった「熊」という同一の「モノ」としてやっと繋がったようだ。

熊は怖い、でも小熊は可愛い。

熊は喋れる、話せば分かる。

・・・って何か違うぞって・・・

2、兄殺しの母熊、そして母熊殺しのキナイ。そのキナイを(弟とは知らずに)殺そうとする次兄。まさに「殺しの連鎖」

殺し殺され、訳分からんオーロラに導かれて昇天する。そしてソレに終止符を打つのが敵を憎まず相手を許そうという慈愛の念だ。世界は皆兄弟。何ともスケールのでかいエンディングじゃぁないか。

勧善懲悪の仮面ライダーワールド、兄弟愛を大事にするウルトラワールド、私が教え込んだ世界観に生きる幼稚園児の息子には難し過ぎた。我が息子には、こう言った「パパがヤラレたら必ず仇をとってくれよ・・」と。

3、それにしても、アノ熊に戻っちまうというトンデモ・エンディングはどう解釈すればいいんだろう?

人間というあるべきフィールドから離脱していく負け組なのか?それともイラクの地に再び戻っていく元人質のような何かのヒロイズムを感じなけりゃいけないのだろうか?

まさか、動物と人間との「架け橋」なのか?もしそうなのだとしたら、彼は自らのフィールドで闘っていくべきだったんじゃないのか・・・・

(評価:★3)

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