[コメント] 21グラム(2003/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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ハッキリ言って、ストーリが僕個人の趣味に合わない故の2点です。個人的な好き嫌いという意味での2点です。映画としては良く出来ているし、映像や役者の演技は4,5点レベルであることを断言しておきます。
〜以下 個人的感想、「ここが気に入らない、こうして欲しかった 長文失礼」〜
まず場面、時間をごちゃ混ぜにしたあの見せ方。サスペンスものにはともかくとして、この作品にはさほど効果的と思えない。あまり必然性を感じない。、、かといって、普通に時間軸どおり進めてたらさほど印象の無い作品になるとは思うのだけれど。
次にナオミ・ワッツの旦那の扱いはあれでいいのかなぁ?あれほどに話の中心人物にして登場シーンはわずか。娘の方が多いし。役者を使ってシーンを撮らないにしても、小道具や妻であるナオミ・ワッツのセリフの中で、どんな人物で、いかにかけがえの無かった人物であったかをもっと表現すべき。イマイチ、21g分の悲痛さが伝わってこない。
最後に主題の伝わらなさ。 正直、見終わってこの映画の主題何だっけ?ってなってしまいました。(読解力不足?)まんまタイトルの人の命の重みにしても、先にあげた夫の不鮮明さや、登場人物の同情は出来るけど、どこか自業自得感のある素行を見てると、悲劇感先行で人の命の重みがどうこういう印象が無い。
第一、なんでデルトロが事故を起こしたかその原因がわからない。飲酒や速度過剰とか原因が明確だと、気をつけねぇといけねぇな、とか自分を省みて自身の「これから」につなぐことも出来ると思う。(坊主の説法見たく変にポジティブなこと書いて申し訳ないw)
致命的なのはデルトロのどのへんがダメで、罪深いのかわからんから、他の二人の感じる憎しみがピンとこないんスよ。反省するデルトロ見てると、むしろ彼に同情してしまう。飲酒とか原因が明確なら、ナオミ・ワッツの憎しみに説得力も出るし、より深い同情も生まれる。
個人的には人の命の重みを描いた上で、(陳腐になるかもしれないけれど)人の死や、そこから生じる憎しみを乗り越えていく人間の強さを描いて欲しかったです。
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