[コメント] ビッグ・フィッシュ(2003/米)
なぜウィルがあれほどまで父エドワードの話を、そしてエドワードを避けていた理由がわかった
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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たしかに父親に毎日のようにウソ、戯言を聞かされることは憂鬱で退屈なことでしょう。 しかしあれほどまでに多くの人に好かれ、魅了してきた父をただそれだけの理由であそこまで避けるだろうか。ましてや青春期によくある父親への反抗という理由などもってのほかです。
僕はこの映画を見て、楽しさと朗らかさを感じつつもどこか違和感を拭えなかったのです。
それは僕自身の問題と重なるのです。 僕はエドワードのように世界を見て回るようなバイタリティーもありませんし、あらゆる人に好かれるような社交性にも自信がありません。好きな人を見つけた途端に告白するような、ましてやその彼女が婚約していてもアタックし続ける積極性もありません。
ウィルはエドワードの性格、エドワードの人間性に嫉妬をし、なおかつその相手が父親ということで困惑し悩んでいたのでしょう。だからこそウィルはエドワードから避けていたのでしょう。 映像自体がウィルのとき(リアリスティック風)とエドワードのとき(ファンタジー風)とで少し異なっているのもその演出だと思います。
この映画の哀しい点(僕にとって)はエドワードのようになれない人物にとって彼を嫉妬してしまうかもしれない、という点です。それゆえ彼に対して完全に同調しきれない自分がいるのも確かです。
最後のシーンでこの2つの描写が融合し、そして彼らの心も繋がり合います。 ただ僕は彼らほど心が繋がり合わなかったわけでして・・・
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