[コメント] レディ・キラーズ(2004/米)
キャラクタ主導といっても、それは「キャラクタだけが面白い」ということを意味しているわけではなく、コーエン作品にあってはキャラクタと物語は常に有機的な結びつきを持っている。たとえば『ビッグ・リボウスキ』のジョン・グッドマンのキャラクタは過剰きわまりないが、しかし物語は彼なしには成立しないものになっている。この『レディ・キラーズ』でも同様、というよりむしろキャラクタと物語の結びつきは優等生的ですらあって、キャラクタに映画をぐいぐいと引っ張っていく魅力(過剰さ)がない。それは過去のコーエン作品との比較で云えばグッドマンやスティーヴ・ブシェミやジョン・タトゥーロの不在のためであろう。コーエンが紡ぐユニックな物語は(これはリメイクだけど)、良くも悪くも魅力的なキャラクタありきなのだ。
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