この作品だけでなく大抵の連続殺人推理モノはこういったものが多いのだが、目の前で人が死んでも、例えそれが知人友人恋人であろうとも、誰も泣きもしない悲しみもしないってのはどうだろう。聖子が死んだ直後も、劇団員は誰一人泣きもせず、互いを罵り合うばかり。真犯人も悲しむ演技くらいすれば良いのに……。

今作はこれ以降の殺人に於いても、結局誰一人その死を嘆き悲しむ者は居なかった。唯一、何年も前に死んだ娘（ある者にとっては友人、恋人）を思い悲しむだけ。こんなに突然友人知人の死に触れたら、しかもそれが残虐に殺されたってんならショックを受けるだろ、フツー。

この手の作品を観慣れた多くの子ども達が、人の生き死にをこのアニメのように軽く考えるようにならないことを祈る。