[コメント] 世界の中心で、愛をさけぶ(2004/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
恋人が死ぬ、という経験がどれほど特殊なことなのか、私にはわからない。中途半端な気持ちで置いていかれる気持ち、それをどう片付けばいいのか、片付ければ正しいのか、今もわからない。
片付ける。こういう表現がぴったりだと思う。なんどもなんども反芻するように気持ちの中に舞い戻ってくる想い、それを無理やりねじ伏せる出なく、捨てるでなく、いい距離を保つのがどれほどむつかしいか。相手が生きていれば、ほかの人に想い寄せているのならば、相手が距離をとってくれる。そうして「あきらめる」こともできるのかもしれない。だけど、相手が亡くなってしまうと、その距離も、気持ちの置き所も自分次第。そして、なんどもなんども浮かび上がってくる気持ちと闘わなきゃいけない。そしていつか、闘うのじゃなく、相手の死を受け入れられるようになって、他の人を好きになったりして、その次にしなきゃいけないのは、なにかのケースに収めて、どこかに片付けること。
映画は、片付けた感が少しばかり足りない。片付けたのがわかるのは、今の彼らの出会いとか深まりとかを描く必要があるのだろうけど、まぁ、それは違う話になるよね。でも、だったらもう少し今の二人を描くべきじゃなかったか? 今をちゃんと生きたい、というのわかる。生きてる彼女が大切というのもわかった。だけど、あの構成だとただ未練たらたらな感じばかりしていけない。もうちょっと一言ほしかったかなぁ。
未だ原作を読むに至らないのでその辺のバランスがどこになるのかはわからない。けど、出演者を絞り込んで、言葉も練りこんで(原作のまま?)ただただお涙頂戴にはなっていないとは思う。
あとは、ほんとに皆さんおっしゃってるように、長澤まさみと森山未來は、最高です。今が旬ですが、これからもいい役者になってほしいな。大沢たかお、柴咲コウについては、ちょっとかわいそうでした。本来、締めをやんなきゃならない役がうまく回っていないのは、構成ミスだと思います。惜しいなぁ。
[追記]まぁ、映画とは直接関係ないのかもしれないけど、やっぱりタイトルは未だ引っかかるなぁ。 [追追記] 本編と関わりないので、[些細な書き直し]とさせていただきます。↑のタイトルの件は、某TVアニメのサブタイトルに同じ、ということを言ってる訳じゃないです。ひっかかるのは、某TVアニメがほぼ同名のSF作品のタイトルを利用し(二次利用)、それを三次利用してしまったことが、プロの作家としての姿勢はどうなの?ってことなんです。タイトルも作品の一部だと思うのですけど.....ひっかかるのは、二次利用したTVアニメと三次利用のこの作品(原作)の両方です。
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