[コメント] 怒りの葡萄(1940/米)
冗長になりがちなロードムービーを、有無を言わせぬ厳かなラストが締める。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ラストの母と息子の会話は、息子がちょっとアレなくらい宗教的な事を言い出して、母親も思わず「訳が分からないわ」と言ってしまったほど。正直私も訳が分からなかったんだけど、彼の言葉には異様なほどの説得力があったんです。直感的、感覚的に物事を捉える癖のある女には、宗教的、宇宙的展開に"訳分からん"となりつつも、その言葉から何かを掴む事が出来るんだと思います。現に母親は息子の訳分からん言葉の真髄を悟り、まさに開眼した訳です。
また、途中に寄ったお店の主人とその妻にも同じ事が言える気がします。ぶっきらぼうな主人の言葉の真髄を悟り、開眼した妻はまるで聖母のように見えました。
女性は偉大だとかよく言いますが、男性の存在あってこそ、その威力は発揮されるんじゃなかろうかと私は思います。
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08.11.18 記
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