[コメント] フィールド・オブ・ドリームス(1989/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
この映画の何に泣けるのか?再三再四考えるもののそれが良くわからないのである。この映画の何が我々の胸を熱くするのか?いったいこの映画の何に感動しているのか?それがまるでわからない不思議な映画だと思う。
聞くところによると、アメリカのミニシアターを中心に上映され、いつのまにかロングランを続け大ヒットしたという。
「それを作れば、彼は来る」
という空からの声を聞いて主人公は自分のトウモロコシ畑に野球場を作る。 そしてそこにはかつてメジャーで八百長疑惑で追放されたシューレス・ジョーことジョー・ジャクソンがやってくる。
それだけでこの映画(原作)が価値のあるものといえるのだが、話しはさらに奥深い。
「やり遂げろ」
の言葉を聞いてさらに旅を続けてたどりつたミネソタでメジャーを目指して1試合だけ出場して、その後医者として活躍するバート・ランカスターに出会うのだ。このシーンは衝撃だ。この映画を全く予備知識なく見た者にとって、まさかこのシーンでバート・ランカスターに出会うとは、それこそ夢のような話である。
『地上より永遠に』で一躍大スターとなり『エルマー・ガントリー』でアカデミー賞を受賞したビッグスター。ヴィスコンティの映画にも出た、あの大スターが、見事にこの映画で印象的なシーンを作り出している。この驚きでも映画を見たこの価値があった。
ジェームス・アール・ジョーンズは言うまでもなく、あのダース・ベイダーの声を演じた役者だ。ぜひこの映画は吹き替えではなくて、実際の声を聞いて欲しい。
さて、「それを作れば、彼は来る」の結末は、実は自分の父親がフィールドに立つことだったわけだが、このシーンの衝撃で涙が止まらなくなった。このシーンのシューレス・ジョー・ジャクソンとのやりとりがとても素晴らしく演出されていて、そこに若き日の父親が登場し、そしてキャッチボールをする。この一連のシーンは素晴らしい。
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